ヘロンの噴水
今から2000年も前の1世紀ごろ、ヘロンという人が考えたふしぎな噴水をつくってみましょう。
○これがヘロンの噴水
ふつうの噴水(左)は水のタンクが高い位置にあります。
高いほど(高低差が大きいほど)噴水は勢いよく出ます。

 ところがヘロンの噴水(右)は一番上のペットボトルで噴水がおこっています。
ここがふしぎなところです!

○ヘロンの噴水の工作 〜まずは噴水を成功させよう〜
3つのペットボトルとゴム管をつないで、簡単なヘロンの噴水をつくってみよう。

あらかじめ部品を作っておいたので、ゴム管を図のようにつなぐだけ。
でもけっこうむずかしくて、ゴム管をつなぎまちがえて苦労しているグループも多かったです。
うまく組み立てたら水を入れて、噴水がおこったら成功。
噴水ができるとやっぱりうれしそうです。

それでもなんで噴水になるのだろう?

○噴水がおこる理由

みんなが噴水に成功したところで、なぜなのか 考えてみました。


ペットボトルAに水を少し入れる
水はAからBに流れ、ペットボトルCにたまる
ペットボトルCの水面が上がり、中の空気が押し上げられ、CからDに移動する
ペットボトルBの空気が水を押し下げ、押された水はEから@に流れる
@で水が噴水となって噴き出す
これがくりかえされる


結局、ペットボトルBの水がCに降りるとき、ペットボトルAにまわり道して噴水をおこしている。

○噴水の改造 〜持って帰れる形につくろう〜
ゴム管をつかわず、ペットボトルを3つつなげた形のヘロンの噴水を理科工作しました。
<部品の加工>
 ・2つのペットボトルを切る
 ・3本のガラス管の長さを計る
 ・ガラス管をヤスリを使って切る
 ・ガラス管の1本はガスバーナーで引き伸ばす
 ・ペットボトルの底4か所に穴をあける
<組み立て>
 ・ペットボトルの穴にガラス管を通して、
  接着剤でとめる
 ・ペットボトルを組み立てる
  (すきまがあればテープでとめる)

手順が多く、ガラス細工もはじめてだったですが、やけどをすることなく無事部品が作れました。
 時間がなくて、このつづきは持ち帰ってしてもらいましたので、気をつけるポイントなどを説明しておきました。
ペットボトルは同じ形3つであればよいので、いろいろな大きさでできます。
はじめに上のふたをあけて水を入れると、一番下のペットボトルにたまります。
ふたをしてひっくり返すと、まん中のペットボトルに水が移動します。
もういちどひっくり返すと、噴水がおこります。

終了後も居残って工作し、完成させた参加者もいました。(右はみごとに噴水ができたところです)

ヘロンの噴水のふしぎさと、その原理は参加者に理解されたと思います。
しかし、理科工作は科学的な理解だけではできません。
ガラス管の長さや取りつけ位置には意味があるので、適当にしているとうまく噴水がおこりません。
また空気漏れや水漏れのないようにつくるていねいさも必要です。
今回はちょっと難しかった人も多かったと思いますが、それを乗り越えて成功すると、とても楽しいものです。

ヘロンの噴水に食紅を入れて色をつけてみました。