真空を感じてみよう
空気もなにもない”真空”について実験・観察してみよう。
○真空(空気がないと)どうなる?
・風船はどうなる?

 排気鍾(はいきしょう)の中に風船を入れ、まわりの空気を真空ポンプでぬいていくと、どんどんふくれて、割れてしまいました。

 お菓子の袋も、まわりの空気がなくなるとパンパンにふくれました。
・冷たい水がふっとうする?
 水を入れたフラスコの空気を、真空ポンプでぬいていくと、すぐにふっとうがはじまりました。さわってもつめたいままです。
・音は聞こえる?
 排気鍾の中にブザーをぶらさげて、空気をぬいていくと、音が聞こえなくなりました。空気を入れるとまた聞こえるようになりました。
・ものの落ち方はどうなる?

 プラスチックの筒のなかに、画びょう・紙切れ・羽毛をいれてさかさまにしてみると、画びょうが速く落ち、紙切れや羽毛はゆっくりと落ちていきます。

 真空ポンプで筒の空気をぬいてから、筒をさかさまにしてみると、紙切れや羽毛も画びょうと同じように速く落ちるようになりました。

 また空気を入れると、紙切れや羽毛はゆっくりと落ちるようになりました。
画びょうははやく落ち、紙や羽毛はゆっくり落ちる 空気をぬきくと紙や羽毛もはやく落ちる
☆空気がないと
 ・空気がまわりから押す力がかからなくなり、おかしの袋や風船がふくらむ
 ・水が20℃でもふっとうする
 ・音がつたわらない
 ・空気のじゃまがなくなって、軽いものでも速く落ちる    ことなどがわかりました。

○水蒸気で空気を追い出して、真空をつくる
風船はどうなる?
 ガスバーナーでフラスコの水をふっとうさせ、火を止めてすぐに、フラスコの口にゴム風船をかぶせよう。そのまま観察しよう。
 風船はフラスコの内側でまるくふくらみました。フラスコの口から、風船の内側がのぞけるのがちょっと不思議です。
空き缶はどうなる?
 ガスバーナーでスクリューキャップ式の空き缶に入れた水をふっとうさせ、火を止めてすぐに、空き缶のふたをしよう。空き缶を机の上において観察しよう。
 空き缶がさめるにつれて、突然音を立ててへこんでいきます。大きくへこんで、ひとりでに倒れたりするのでびっくりしました。
 水をふっとうさせると水蒸気がたくさんでき、入れ物の中の空気を外へおいだします。

 その後、入れ物にふたをして、たくさんの水蒸気を冷やすとわずかな体積の水にもどります。このとき、入れ物の中は真空(に近い)状態になります。
 
 フラスコや空き缶の中が真空になると、内側から空気を押し返す力がなくなって、外の空気が押す力によって、へこんでしまいます。フラスコのゴム風船は、“ふくらんだ”のではなく、フラスコの中に大きく“へこんだ”ということになります。

○真空のエネルギーって?
 この宇宙の星と星のあいだ、何もないとされる真空の宇宙空間には、この宇宙を形づくっているエネルギーがあると考える説があります。頭の中で「真空=なんにもない状態」と考えられても、実際の宇宙空間はそうではないのかもしれません。

 “真空”をテーマにいくつかの実験を行いました。参加者は真空ポンプや水蒸気を利用して真空状態でいろいろな現象がおこることを楽しめたように思います。“真空”を感じるということから、ふだん私たちをとりかこんでいる1気圧の空気の存在も、あらためて感じさせられることにもなりました。