蛍光ペンのひみつ
蛍光ペンはよくめだって便利な文房具です。どんなしくみでそうなっているのか考えてみましょう。
○色のみえるしくみ
   参加者が持ってきた蛍光ペンで絵をかき、ブラックライトを照らしてみると、くっきりと光って見えました。

このような蛍光について考える前に、光の見えかたについて観察を行いました。
自ら光るものは、赤い光を出していたら赤く見える、緑色の光なら緑色、青色の光なら青色に見える
赤、緑、青など何種類もの光を出していたら白色に見える
光をうけてはねかえすものは、赤い光だけをはねかえしたら赤く見える
赤、緑、青のどの光もはねかえせば白色に見える
どの光もはねかえさず、吸収してしまうと黒色に見える
赤・緑・青のライトや色セロハン・色紙を使って、グループで確かめてみました。

青・緑・赤の光を色紙にあてると、
赤い紙は赤い光、
緑色の紙は緑の光、
青い紙は青い光を
はねかえしていることがわかります。

(右の写真の上にマウスをあわせてみてください。)
セロハン紙に光をあてると、赤セロハンは赤い光を、緑のセロハンは緑の光を、青セロハンは青い光をとおすことがわかりました。

○蛍光とはなにか
今回の「蛍光」とホタル(蛍)の光は、科学的にはしくみのちがう光です。物質によっては、受けとった光とはちがう種類の光をはねかえすものがあります。これが「蛍光」(けいこう)です。

蛍光色素の一種フルオレセインは、紫外線を受けて緑色の光にかえて出します。
 (あてた光とちがう光がでてくる!)
蛍光ペンのインクにはこのような物質が使われています。

○蛍光色素をつくってみる
蛍光色素フルオレセインを合成してみよう
@ 無水フタル酸0.02g、レゾルシン0.025gを試験管に入れてある
A 試験管に濃硫酸1滴を加え、ガラス棒で均一になるようこねる
B ガスバーナーの火で5秒加熱し、またガラス棒でこねる(黄色から赤くなってくる)
C もういちどガスバーナーで加熱し、ガラス棒でこねる 白い部分がなくなり全部赤かっ色になるまで続ける
D 試験管が手でさわれるぐらいに冷えたら、エタノール5mlを加え、ガラス棒で完全にとかす
E イオン交換水3mlを入れた試験管に、この溶液を5滴ほど加える
F Eの試験管に水酸化ナトリウム水溶液を1滴ずつ加えてふりまぜ、変化をみる
アルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液を加えていくと、だんだん水溶液は蛍光をおびてきました。
フルオレセインはアルカリ性でよく蛍光を発します。ブラックライトで照らすと試験管が明るく輝いていました。

○蛍光色素の性質
合成した蛍光色素をめん棒につけて、紙に絵や文字を書いてみると、市販の蛍光ペンようのように書けました。
綿棒で文字や絵が書ける ブラックライトで光る うすい塩酸で蛍光が消える
うすい塩酸をめん棒につけて書いた絵や文字にぬってみると、蛍光が失われてしまいます。
酸性の塩酸が、アルカリ性をうち消してフルオレセインの蛍光を弱めたからです。

今回は本格的な有機化学合成の実験を行いました。蛍光色素を参加者一人ひとりが合成し、それが蛍光を発するようすに、驚きと楽しさを感じたようです。
少量をサンプル瓶に入れて、よろこんで持って帰りました。