近畿中学総体(8/6・7 京都西京極)RESULTS

<男子の部>

共通走り幅跳び 大川 亮 6m58(+2.4)2位

<女子の部>

1年100m 山本 祐莉 12:94(−0.6)

  <準決勝> 13:14(+2.0)<決勝> 13:10(−2.9)2位2年100m 西尾 香穂 13:01(−2.9)

  <準決勝> 13:04(−2.5)<決勝> 13:02(−2.0)4位共通100mJH 岡田 14:96(−2.5)

  <準決勝> 14:93(−1.2)<決勝> 14:71(+0.1)6位低学年4×100mR(福島・山本佑・山元・金子)54:78

共通4×100mR(立石・岡田・大泉・西尾)49:54

  <決勝>(立石・岡田・大泉・西尾)49:49 2位

  女子総合優勝 東雲(大阪) 22点


東雲中学校 近畿女子総合で初優勝の金字塔!

共通女子リレー決勝が終わり、今走り終えたばかりの立石、岡田、西尾とメインスタンド裏側にあたる道を歩いていたら、突然自分の携帯が鳴った。「おめでとうございます。東雲が女子で総合優勝しましたよ。閉会式で表彰されるので、すぐに選手を送ってください。」大阪の強化部長の枚方長尾の島津先生からであった。一瞬、何のことを言っているのかわからず、「低学年リレーで失敗(バトン落下)しているんですよ。まさか、そんなことはないでしょう。」あとは、脈絡のないやりとりが続いた。

携帯電話を切ってから、もう一度頭の中を整理してみた。「東雲中学校が近畿大会の学校対校で優勝した!?」選手にもその言葉を告げると、選手もあっけにとられていた。「府県対抗で大阪が兵庫に勝って優勝した!?それですか?」「近畿大会では府県対抗のほかに学校対校もあって、それに東雲が優勝したってこと。」3人も大きな声で「えっー」ととんでもないくらいに大きな声。すぐにメインスタンドにいる坂田先生にも連絡した。その後、合流した大泉にも、他の部員たちにも、同じことを伝えるとみんな反応は同じであった。第60回の歴史を誇る近畿大会のプログラムの歴代優勝校のページを見ると、女子の大阪総合優勝校を成し遂げたのは大阪では第21回大会の高鷲中学と咋年の第59回大会の咲くやこの花の2校だけとなる。つまり、大阪では史上3校目の快挙となるらしい。

閉会式に向かうために、正面玄関から薄暗い通路に入る途中に、多くの先生方から「おめでとう」と握手を求められました。他府県の先生方にもたくさん祝福していただきました。男子の総合優勝校は咋年に引き続き咲くやこの花。大阪の学校のアベック優勝となり、大学の陸上部の先輩でもある咲くやこの花の原田先生とも固い握手を交わすことができました。閉会式で女子総合優勝の優勝楯と表彰状をもらう岡田と大泉の2人の萌の姿を見て、これまで夢を持って陸上競技に打ちこんできた歴代の部員たちのがんばりを思い出した。そんなたくさんの選手たちのおかげと感謝の気持ちでいっぱいになったのです。

近畿中学総体1日目

 大会初日。比較的涼しい夏だと感じていたのが、信じられないくらい猛暑となった。8時前に競技場に到着。この暑さの中、初日から忙しい1日となった。朝8時過ぎから低学年リレーチームのアップとバトン練習。アップのブラジル体操のときも声が大きく、脚合せ練習ではブルーのセパレートユニフォームになってきびきびと動く姿は、気合いが十分であることを感じました。

9時15分からは、サブトラックで明日が出番となる共通リレーチームのアップとバトン練習。この近畿大会に大阪のチャンピオンチームとして、2つのリレー種目に出場できたことを、あらためて実感した。10時からは、これも明日が出番となる岡田のハードルのアプローチ練習。8月2日の万博ナイターでインターバルが50p広いユースハードルに出場しただけに、ジュニアハードルに再調整する必要があったのだ。ここは、ハードルの指導のスペシャリストである島津先生にもお願いしてアドバイスもいただきました。

11時前にこの練習が終わって、ベンチに戻る。12時前には再び低学年リレーのメンバーをサブトラックに連れて行く。暑さも考慮して、ここではリレーの脚合せは行わず、短いバトンフロートだけに留めた。12時25分に4人を連れて選手招集場へ。第1走者の福島と第4走者の金子が2年生。第2走者の山本祐莉と第3走者の山元佳保が1年生。まだあどけない表情が残る4人ではあるが、大阪では激戦を見事に勝ち抜いてきた強さがある。大会プログラムのランキングでは51秒台のチームが4チーム。東雲の51秒79は4位。上の3チームはすべて兵庫県勢である。大阪チャンピオンチームとして、しっかり予選から走りたい。

 13時00分低学年女子4×100mリレー予選。その2組2レーンに登場。4レーンには51秒54の記録を持つ兵庫の朝日中。ピストルが鳴ると、福島がいつもどおりのなめらかな走りでスピードを上げる。第2走者の山本祐莉にきれいにバトンが渡る。祐莉の100mのベスト記録12秒81は近畿の1年生では2番目のタイム。この低学年リレーの1年生区間(第2走者と第3走者は)では一番の走力を誇ることになる。そのとおり祐莉はバックストレートを駆け抜けて、格の違いを見せつけることになった。あっという間に山元佳保にバトンが渡る。佳保も7月の通信大会で13秒89までに記録を上げている。そのまま朝日中と並ぶように第4走者の金子へ。見切りのタイミングも間違いなく、ややつまりながらバトンが渡ったと思ったその瞬間、バトンが落下。見ていた自分も凍りついてしまった。すぐにバトンを拾い直して、金子が猛ダッシュでフィニッシュラインを走り抜ける姿を呆然(ぼうぜん)と見ていた。

 金子と佳保が泣きながらベンチに帰って来た。自分が予想したとおりに、金子の左手の土手の部分にバトンが当たったのだと言う。福島と祐莉もうつむきがちに2人の会話を聞いている。ミーティングが終わるとすぐに13時20分開始の共通男子走り幅跳びに出場する大川の応援に4人を行かせた。そして、大川の結果を見届けるとサブトラックに直行させる。佳保と金子の2人で、ユニフォーム姿で実戦どおりにバトン練習を繰り返した。今回のチームはこれで解散になるが、彼女らのリレーにはでっかい未来がある。この悔しさを倍返しするためにも、立ち止まってはいられないのだ。

 走り幅跳びピット前のメインスタンドに急ぐ。すでに大川は1回目の跳躍を終えていて、ファウルであったことを東雲の選手から聞かされる。大川のベスト記録6m54は、今大会のランキング2位に相当していて、しかも大阪代表の3選手が上位3人にランクされている。フィールド競技は3回目までの跳躍でベスト8が決まり、さらにその8人で残り3回の試技をして最終順位を決めるシステムである。実際に観ている者より、競技している者にとっては、このシステムがプレッシャーとなる。1回目、2回目と立て続けにファウルをしてしまうと、3回目にはとてつもないプレッシャーと戦わなければならないからだ。(ランキング1位の西陵の辻本は、まさにこの負のスパイラルで、本来の力を発揮できずに敗退してしまった。)1回目にしっかり記録を残すことは鉄則である。コーチャーズボックスにいる坂田先生が大川に指示。その指示どおりに、2回目大川は6m21の記録を何とか残す。ところが、この記録でベスト8に残れるかが微妙になってしまったのだ。3回目の大川の跳躍はわずかにファウルで無情にも赤旗が上がる。坂田先生の横でプログラムに記録を書きこんでいるのが2年生の万木。2人の選手の記録を書き逃していたので、話はさらにややこしくなってきた。「6m21の選手が2人いる!」こうなると、セカンド記録のない大川はますます不利になってしまう。スタンドがやけに暑い!全員の3回の試技が終わって、審判団が記録のところに集まりだした。この時間がかなり長く感じて焦(じ)れてしまった。

 メインスタンドの軒下の方に審判が向かう。真っ先に呼ばれたのが大川であった。ほっと胸を撫で下ろした。大川が8位の選手であることがわかったのだ。一番、記録の低い第一跳躍者が大川、一番記録の高い者が最終跳躍者となってベスト8の跳躍残り3回がおこなわれることとなった。

 気を取り直して4回目の大川の跳躍。3回目よりリラックスした助走で力強い踏み切り。大川の体がぐんと前に出る。表示板が6m52を示す。東雲応援団から大きな拍手。一気にトップと2p差の2位に躍り出たのである。続く4回目。大川の体が7m手前まで大きく放たれた。今までで最高のジャンプであるが、わずかにファウル。風にはためく審判の赤旗がうらめしかった。いよいよ最終跳躍の6回目。スピードに乗った助走で、今度も大川の体が前に大きく伸びて着地。砂が大きく飛び散った。「やったー!」と、東雲ベンチから大声援。測定器をのぞきこむ審判の姿を固唾(かたず)を呑みこみながら見つめる。表示板には『6m58』の文字。一気にトップに躍り出たのである。

ここから、最終跳躍者までの試技がとても長く感じられた。7番目の選手の6回目が終わっても、大川のトップは変わらなかった。最後の跳躍者は奈良の富雄中の選手。この選手が最後の最後、土壇場で6m71のジャンプで優勝を決める結末となったが、大川は追い風参考ながら自己ベストを更新しての2位。東雲の近畿大会最高順位である。表彰台に立つ大川に心から祝福の拍手を送りました。全国大会に向けて、大きなステップアップとなった今大会となりました。
                  



近畿中学総体2日目

 大会2日目。10時20分共通女子4×100mリレー予選。昨日の過ちを繰り返したくないので、今回は共通リレーの第2走者の岡田と第4走者の西尾の左手、第3走者の大泉の右手の中指の根本のすぐ下の掌には太いマジックで×を書いた。ここにめがけてバトンを渡せと言う意味である。1組6レーンに東雲が登場。2レーンに兵庫の井吹台。陸上専門誌によれば、井吹台のチームベスト48秒80は、今年度中学日本ランキング1位である。さらには東雲のチームベスト48秒84は日本ランキング2位。あくまで数字の上ではあるが、日本ランキングワンツーがこの予選から激突するのだ。実は井吹台とは5月の万博カーニバルの決勝で手合わせをしており、このときに井吹台が48秒98のタイムで優勝。2位が東雲で49秒42であった。

 「セット!」スターターの低い声。続けてピストルの閃光できれいに6人の走者がスタート。立石がいつものように飛ばす。トップでバトンが渡り、岡田萌から大泉萌、西尾に危なげなくバトンが渡り西尾が1位でフィニッシュ。49秒54.2位井吹台49秒72.大阪のチャンピオンチームにふさわしい貫禄のレースとなった。結局予選出場18チームの中で予選をトップ通過したのが東雲、2位が井吹台、3位が滋賀の田上(たなかみ)でこの3チームが49秒台であった。

 ここからが慌ただしい時間となる。共通女子4×100mRの決勝が15時10分。このあいだに3人の東雲の選手がそれぞれに予選、準決勝、決勝の3ラウンドをこなすことになるのだ。1年女子100mに出場の山本祐莉、2年女子100mに出場の西尾香穂、共通女子100mJHに出場の岡田萌。予選は岡田のハードルのアプローチ練習を見てやるために、サブトラックへ。ハードルのインターバルを変えたり、4台目を倒したりする作業は岡田ひとりではできないからだ。そのために10時55分開始の1年女子100m予選の祐莉を見てやることはできないことを招集場所に連れて行ったときに本人に告げてある。リレーが終わってすぐに招集場所に行かなければならない西尾も同じでひとりである。選手ひとりひとりが自立した動きを取らなければならないのだ。

3人の選手は入れ替わりにベンチに帰って来たら、すぐにアイシング。ほとんどノーアップで選手招集場所に向かうことになり、体力の疲労との戦いである。食事もほとんどまともにとれない状況が続くことになるのだ。後でスタンドに帰ると、祐莉が予選で向かい風0.6mの中12秒94の好記録で走った報告を聞く。西尾が向かい風2.9mで13秒01、岡田も向かい風2.6mの中で14秒96と危なげなく予選を通過した。続く準決勝。祐莉が力強い走りでその組のトップで難なく決勝進出を決めた。西尾がきわどい勝負になると見ていたが、それでも向かい風2.5mで13秒04の記録で3着。2組3着+2の条件を見事にクリアして続けて決勝進出を決めた。岡田の準決勝も向かい風1,2mで14秒93。1組の3着と、これまたクリア。3人の選手が順調に近畿大会のファイナリストとなった。

 13時30分。1年女子100m決勝。実は岡田のハードルの準決勝をメインスタンドで見ていたために、決勝のコールに行く前に祐莉に声かけをすることができなかった。慌てて選手招集場所に向かうと、他の選手と談笑しながら、それでも気合い十分の祐莉の姿がそこにあった。1年生とは思えない選手である。彼女の大物ぶりに頼もしさを覚えたくらいである。決勝のスタートラインに並ぶ8人の選手。6レーンに祐莉。4レーンには兵庫の八景の南本。彼女のベスト記録は12秒65。今大会ランキング1位はもちろんのこと、おそらく日本の中学女子1年生で一番速い選手である。選手紹介を受けるときの祐莉はこれまたとても1年生とは思えない。リバウンドジャンプを繰り返したり、太ももを叩いたり、リラックスさせるために体を左右に揺さぶったり・・・。集中モードに入る見事なルーティンがそこにあった。

「セット!」の合図で他の選手が動いて、スタートがやり直しになってもやはり落ち着き払っている。号砲が鳴ると、今度はきれいにスタート。コンパクトに地面をとらえて祐莉が加速していくと、南本とほぼ並んでトップ。中盤にやや離されかけるが、終盤になって短い接地技術でスピードの低下を防ぐ彼女独特の走りがさえ、フィニッシュライン手前で猛烈に南本を追いこんだ。

1着南本13秒07。2着祐莉13秒10。驚くのは向かい風2.9mの悪条件の中での記録であること。わずか100分の3秒の差であった。表彰台のてっぺんにあがれず悔しがる祐莉であるが、「今は上には上がいること」を噛みしめて、もう一度謙虚に、そして真摯に夢に向かって陸上競技に取り組む時期である。祐莉の個人の目標としては、秋のジュニアオリンピックがある。Cクラス(1年生)100mで日本一を目指すこと。全国にはたくさんの有力スプリンターがいるので簡単ではない。それでも真っ正直にその夢に挑みたい。実に幸せなことである。      

 13時50分。2年女子100m決勝のスタートの時間となった。相変わらず、ホームストレートには強い向かい風が吹いている。8レーンに西尾。西尾の軽量でか細い体に向かい風が意地悪しているように思えた。西尾もレーン紹介しているときにもリバウンドジャンプを繰り返す。

ふと西尾の入部した頃を思い出した。小学生そのものに見える細い体型であったが、いったん走り出すとバネの利いた走りで、「この子はきっと速くなる。」と、確信した。始めはぴょんぴょん飛び跳ねるような走りで、力を上に逃がしていたので記録的にはそんなに高くはなかった。初めて走った100mが14秒90。それが12秒71までに記録を伸ばしているので、わずか1年あまりで2秒も記録を伸ばしたことになるのだ。それが、今ではブルーのセパレートを着て、近畿のファイナリストになっている。

陸上競技の奥深さを感じていたらピストルが鳴った。スタートそのもののタイミングはよかったが、もともとは加速局面の走りには課題がある選手。前半は出遅れた感があるが、60m過ぎからのスピードが彼女の真骨頂。ぐんぐんスピードがあがりなだれこむようにフィニッシュ。

6位ぐらいに見えたのだが、電光掲示板に映し出されるリザルツを見て驚いた。4位であった。後に「YOU TUBE」の映像を見て確かめたのだが、90m過ぎまで西尾はやはり6位あたり。フィニッシュライン手前1mあたりで一気に4位に上がっていた。どんどん乗りこんでいくような大きなストライドが彼女の持ち味で、後半の伸びは非凡である。5位と100分の1秒差の4位。この僅差がわずか1点差の総合優勝を勝ち取ることになったのだから、陸上の神様はきまぐれなのかも知れないと思った。

 14時05分。共通女子100mJH決勝。そもそも近畿のハードルのレベルは高く、4年連続して全中とジュニアオリンピックで近畿勢の選手が日本一になっている。咋年の全中も8人中4人がファイナリストになっていたように記憶している。

 今年の全中優勝候補も近畿勢の2人。咋年度のジュニアオリンピックチャンピオンの宝殿の長谷川が3レーン。今年度ただひとりの13秒台の記録を叩き出している京都文教のヘンプヒルが6レーン。その隣の7レーンに岡田萌。

 5レーンの選手がフライングをして、スタートのやりなおし。岡田は自分のスタブロ付近にもどりながら、両手で自分のほおのあたりを覆う。彼女が集中モードに入るときのルーティンである。気をとりなおして2度目のスタート。わずかに隣のヘンプヒルが早く飛び出す疑惑のスタートになってしまい、岡田もやや躊躇(ちゅうちょ)したかも知れない。前半で前の3人くらいに置いていかれ、その後もやや順位を落としながら6位でフィニッシュ。14秒71。大阪ではいつもトップを走る岡田であるが、他の選手の背中をみながらでも自分のハードルができるかどうかが、大きな鍵になる。咋年度、2年生ながら準決勝まで進出しただけに、今年は何としても決勝に残りたい。やや不完全燃焼の結果であった今回。全国の大舞台までに、最初から5台目での走りを修正していきたい。

 15時10分。共通4×100mリレー決勝。この大会のファイナル種目となる。2003年茨木西のときにこの種目で優勝したことがあるが、2度目の優勝も視野に入るレースとなる。バトンゾーンの走りをていねいに見ておきたかったので、大阪ベンチから離れ、ひとりでメインスタンドに陣取った。5レーンに東雲、その内側の4レーンに井吹台。滋賀の田上(たなかみ)が6レーン。何度も接戦を繰り返してきた咲くやこの花が7レーン。さらに、シードレーンではないが、48秒98の記録を持つ兵庫大久保が9レーン。レーン紹介のときに、第1曲走路外側のサイドスタンドの大阪ベンチから、「しののめ〜」と大声援。「全国大会の決勝のつもりで走れ!」と、選手には言い渡してある。

会場が静寂に包まれると、運命のピストルが鳴った。第1走者の立石はいつもと同じように好ダッシュを見せた。実に頼もしい第1走者である。第2走者の岡田萌にほぼトップでバトンが渡る。萌はこの日5本目のレースで、「疲れていない。」と言えば嘘になる。それでも萌はいつもの走りに徹していたはずなのだが、4レーンの井吹台に第2走者がぐんぐん飛ばしてあっという間に萌を飲みこんで引き離してしまった。まさしく全国トップレベルの第2走者である。バトンは第3走者の大泉萌に。むずかしい展開になっているが、ここ一番で冷静な走りに徹することができるのが萌やんの強み。じわじわと前の走者との差をつめていく。井吹台がまっさきに第4走者にバトンが渡る。東雲、田上、咲くやこの花、大久保の4チームが僅差のバトンパス。きびしいアンカー決戦となった。この4チームの混戦から抜け出したのが西尾。伸びのある大きなストライドで井吹台のアンカーをどんどん追いつめていく。

1着井吹台49秒29.2着東雲49秒49.3着大久保49秒66.4着咲くやこの花49秒72.5着田上49秒76。49秒台のチームが5チームと、レベルの高い近畿の決勝にふさわしいレースとなった。「井吹台が日本で一番強いチームであるとするならば、勝てない相手ではない。」と、正直思った。武者ぶるいをしながら、メインスタンド通路の階段を下りて行った。勝負は全国大会。悔い残らぬように、全身全霊を賭けてその大勝負の日を迎えたい。蝉の声がやけに耳に残った。青い空に白い雲。しののめブルーのセパレートのユニフォームが躍動し、夢輝く日になることを願い、決意を新たにした一瞬となった。