~日本の味めぐり~【特別編】
冬至メニュー
菜めし
牛乳
かぼちゃのそぼろ煮
大根のみそ汁
・冬至
冬至とは、1年で1番、太陽が出ている時間が短く、夜が長い日です。冬至の日にはゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べる習慣があります。
かぼちゃはビタミンAやカロテンが豊富にふくまれ、風邪などの予防に効果的です。夏から秋にかけて収穫されますが、風通しのよい涼しい場所で2~3か月保存することができることから、新鮮な野菜が少なくなる冬の時期にかぼちゃを食べて栄養をとるという昔の人の知恵です。また、冬至に「ん」のつく食べものを食べると「運」が呼び込めるといわれています。
今年の冬至は22日ですが、給食は21日を冬至献立としています。この日の給食では「なんきん(かぼちゃ)」「だいこん」「にんじん」を使っています。
冬至の習慣
ゆず湯
冬至にゆず湯に入るのは、運を呼び込む前に清めるという意味があります。
冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りには邪気がおこらないという考えがありました。また、柚子は実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。
ゆず湯には血行を促進して冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防する効果があります。さらに果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果、芳香によるリラックス効果もあり、元気に冬を越すために大いに役立ちます。
参考資料
“JA 山梨県厚生連健康管理センター 健康応援サイト『こころ×カラダ つなげる、やさしさ』”
https://www.y-koseiren.jp/health_support/special/2018/11/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E3%80%8C%E5%86%AC%E8%87%B3%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%BF%92%E6%85%A3%E3%81%A7%E9%81%8B%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%88%E3%81%86%EF%BC%81.html
世界の冬至
冬至の日に南瓜や冬至粥を食べたり、ゆず湯に入ったりする習慣が日本にあるように
海外でも冬至の日にいろいろな習慣があります。
【中華人民共和国】
二十四節気発祥の地は中国。中国では「冬至節」と呼ばれる。「冬至大如年(冬至は春節のような大きな行事)」として、重宝されています。家族で餃子を食べたり、「冬至団」という「湯円(白玉粉で作られた丸い団子のスイーツ)」を楽しんだりする風習があります。江蘇省や浙江省などでは、「冬至は新年のごとし」といわれ、少なくとも2日間は祝います。いずれにしても、冬至は重要な節気として捉えられています。
【大韓民国】
冬至に小豆粥を食べる習慣は韓国にもあります。お砂糖を入れて食べることの多い「パッチュク(小豆粥)」は、もち米でつくったお団子を入れます。韓国では日本のように小豆粥を食べる習慣があります。
【北欧】
北欧では「ユール(Yule)」という祭りを行います。
ユールはキリスト教が伝来する以前から続くゲルマン人による古代北欧の祝祭でした。もともとは豊穣祭としての意味合いがあり、古代北欧における代表的な豊穣神である「フレイ」や死の神「オーディン」などにオスのブタを生贄として捧げた後に食べ、ビールを飲むなどの宴を催しています。
日本より緯度が高い北欧では夜の時間が長く、ユールの時期には、日中では太陽が昇らない「極夜」の現象が起こります。その期間、「ユール・ログ」といわれる木の幹を燃やし、太陽の復活を祝う儀式を行います。一説によると、のちにこれがキリスト教文化と結びつき、また西欧に渡って受け入れられたのが、チョコレートケーキ「ブッシュ・ド・ノエル」と言われています。木の幹を模したブッシュ・ド・ノエルは、クリスマスケーキとして今では親しまれています。
【ブラジル】
北半球の日本で夏至を迎えるころに、南半球のブラジルでは冬至を迎えます。
ブラジルでは、冬至の時期を「フェスタジュニーナ」としてお祝いするのが一般的です。冬至祭だけでなく収穫祭や感謝祭としても祝われるため、ブラジル全土で盛大なイベントが開かれています。
フェスタジュニーナは田舎の暮らしをお祝いするイベントでもあるため、麦わら帽子やひげ面姿、ドレス姿などの田舎の暮らしをイメージした服装で踊ります。フェスタジュニーナでは、冬至の時期に収穫されるトウモロコシを使った料理が定番です。
冬至は、それまで短くなっていた日照時間が長くなるように転じます。そのため、冬至の日は運気が上昇に転じる縁起の良い日だと世界中で考えられています。日本では、冬至を別名「一陽来福」と呼び、風水的には強いパワーを持つ日だとされています。
これから寒さが一段と増しますが、冬至の日には南瓜を食べたり、ゆず湯に入ったりして、元気な体を保ち、寒い冬を思う存分満喫しましょう!
参考資料
“SKY WARD + (スカイワードプラス)”
https://skywardplus.jal.co.jp/plus_one/calendar/winter_solstice/
“GARDEN STORY”
https://gardenstory.jp/lifestyle/36784
“キナリノ”
https://kinarino.jp/
“ALSOK ホムアル研『夏至と冬至はいつ?日本・世界の夏至・冬至の風習と食べ物』”
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2136/